つぐないのよる




許しを請うことなど、できるはずもなく。

人は僕を英雄というけれど、そんなものではないことは自分が一番よく知っている。いや、ある意味では僕は英雄かもしれない。
この称号はいかに自分の手が血に塗れたものかを物語っている。


かみさま、僕は父なるものを殺しました。多くの兄弟を殺しました。肉親殺しほど罪深いものはないという同じ口で
人は僕を英雄と呼びます。それともこれは殺しすぎた僕に対する罰なのでしょうか。「己の罪を忘れるな」と僕に意識させるための
ものなのでしょうか。ならばそれは僕に とってとても効果的なものです。なぜなら、僕は真っ赤に染まった自分の手を意識するたび、
あの人から生きる意義を奪ってしまったことが頭に 浮かばずにはいられないのです。


かみさま、僕は更なる罪を犯しています。あの人から全てを奪ってしまった今なお、彼への想いを断ち切ることができないのです。
人を愛する権利もまがいものである僕にはないはずなのに。どれだけ自分に言い聞かせても、いるはずのないあの人を探してしまう僕。
僕にはあの人のことを想って泣く権利すらありません。なぜなら僕は彼の支えを打ち砕き、彼が安らげるその居場所から
追いやってしまった のですから。



かみさま、僕はとても苦しいのです。僕のにせものの心臓がきゅうっと絞り上げられて、
あの人のことを忘れることなど一瞬たりともできなくて。胸を一杯にする罪悪感にまぎれて、あの人の姿が浮かび上がってくるとき
ほど、 苦しみは増します。



北の大国のどこか柔らかい陽のひかりをはじいていた銀髪。その地方独特の白い肌。なによりも彼の感情を物語っていた緋色の瞳。
いささか男性にしては細い眉は生真面目な彼らしく、しわを寄せていることが多かった。いつか、「癖になるよ、それ」と笑いながら
言おうと 思っていて、その機会は失われてしまったんだけど。僕より頭ひとつぶんほど高い位置にあるそれらの彼を構成する
パーツ。 特徴的な騎士服に身を包んだ長身。僕が大好きだった低く通る声。今だから正直に言おう、僕はあの人に恋をしている。



かみさま、僕はたくさんのものを奪った罪に対して今たくさんの罰がくだされています。
そのなかで一番僕をさいなむものは、触れられないあの人を思い続けることでしょう。
もちろん、許しを請うことなど考えもせず。
僕はこの痛みを甘受しつづける。僕の意識が霧散するいつかそのときまで。







                         END


あわわ…。情熱だけで書き上げたらなんかやばいことに…。なんなんだこのわけ分からない文章は。
本当に同盟参加記念ssがこれなんですか橘さん。しかも二次創作で文章かくの初めてですよ、記念でもあるのに…。
ええそうです。初書きです。暗い上に短いしアーネストさん出てきてませんよ。と自分に問いかけております。

ではおそくなりましたが、ご挨拶を。
このたび同盟に勝手に参加させていただくことになった橘冬貴という字書きなのか絵描きなのか今一、中途半端なものです。
駄文しか 書けませんが、愛だけは一応あります。
補足ですが、このカーマインさんの独白の時期的には作品時間で1〜2あたりです。
とりあえず軽く凹みながらコレが皆様の素敵作品の足をひっぱっておらねばよいなあと思っております。精進しますので
長い目で見守って やってください。




▽ 管理人戯言
わ〜、橘様・・・・というとお二方いるので失礼ながら冬貴様と呼ばせて頂きますv加盟直後にいきなりこんなSU☆TE ★KI☆なSSを
頂いてしまい、管理人嬉しさいっぱい、見習いたい気持ちいっぱいです!(ダメな奴だ・・・)

何といっても綺月はシリアス好きなので、嗜好にストライク!しております。展示室内の作品は基本的に管理人たる私が完璧主人公
ビイキなので、アニーさんの片思い傾向が強いんですが、逆は逆でまた良し!という感じです。なんだかんだで筆頭好きなの
ですね、私も。

それにしても綺麗な文章、羨ましいvその文才をプリーズギブミー!と懇願したい気分でありますvvv駄文だなんてとんでもない!!!
それにここ(自分を指差して)に駄文キングがしっかり存在しますから!他の追随を許さぬ勢いで管理人が他の方々の足を
引っ張りまくっております。ええ、もう救いようがありません!でもこれで安心ですね!(精進しような自分)

そういえば自分も絵描きなのか字書きなのか未だによく判りませんv要は気合ですね!(チガウヨ)
何はともかく馬鹿を地でいく管理人の下運営されてる同盟ではありますが、他の盟友様は素晴らしい方々なので、これからも
どうぞ末永く宜しくお願い致しますvvvそれでは麗しい作品投稿、有難うございました冬貴様ー!!

>>Back