触れるもの全てを焼き払うような、紅色。 いつかは俺も、焼かれるのだろうか。 その赤い色に。 炎の輝き 〜Fire bright〜 得意とするのは焔の魔法。 その輝きを映したような紅の瞳。 敵対するもの全てを、文字通り焼き尽くし斬り払い、無敵常勝と恐れられた騎士。 今は再び逆賊となって友の側についた男。 広場の階段を駆け上り、目指すは今しがた炎の呪文を撃った銀髪の騎士。 炎が奔る中を駆けながら、脳裏に浮かんだ考えがあった。 オスカーが死神ならば、さしずめこちらは断罪者。 背負った罪諸共に罪人を焼き尽くす容赦なき存在。 ならば。 お前は俺を裁いてくれるだろうか。 お前の親友に死を突きつけて、創造主を裏切った出来損ないのこの俺を。 その炎で、俺を俺の罪諸共燃やし尽くしてくれるだろうか。 指先に灯ったグローシュが炎の渦となって俺の頭上へ落ちる。 陽炎が見えるほど激しい熱気と炎が俺の周りを包み込む。 なあ、なぜお前は外すんだ? こんな至近距離で間合いを読み違えるお前じゃないだろうに。 踊り狂う炎の壁の向こうに、戸惑ったような顔で立ってるなんて。 想像もしてなかった光景じゃないか。 「アーネスト」 口の中で小さく名前を呟いてみる。 名前のとおり実直なお前を見据えて。 吸い込んだ熱気で肺がチリチリ痛むけれど、そのまま気にせず一足飛びに踏み込んだ。 憎まないのか、俺を。 お前にはその権利があるから。 俺を憎み続けて、そうして俺に忘れさせないでくれ。 俺の罪を。 断罪するつもりがないのなら。 せめて世界が、時が俺を裁くまで、俺に忘れさせるなよ。 本当に罪を犯しているのは、お前達ではなくこの俺なのだということを。 自分にもよくわからない苦い感覚を抱えたまま。 俺は剣を抜いて、アーネストに撃ちかかった。 ============================================================== ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。 アー主を書いていたつもりが片思いに気づいてないカーマインの独り言状態になってしまいました。 片思いといってもカーマインの場合甘い片思いじゃなくて、死への願望混じりな刹那的片思い。 もしかしなくても女主含め霧生の書く主人公達は精神的にM入ってるようです。 おまけに受けっぽくも可愛くもないときたもんです。 ここでの断罪者のイメージは若旦那がよくファイアーボールを使ってたのでそこから 煉獄の炎に繋がってこんな風になりました。献上品のくせにこんなブツですみません。 次があればもっと精進して献上いたします。 ▽ 管理人戯言 わー、霧生様から頂きました。片思いカーマイン様!!いやもう、自分を卑下してるカーマインさん大好きですから! ウチの若旦那は魔法を一切使わず、まっすぐカーマインさんのところへ来てましたが。愛の力ですか?(←お前馬鹿だろう) それはともかく確かにオスカーが死神ならアーネストは壇罪人、及び処刑人といったイメージですね!でも結局情に流されてしまう、 みたいな。彼はへたれているのか優しすぎるのか判断に困る辺りがとても愛おしいと思いますv敵対しながらもちょっと困ったような 辛そうな顔をしていると尚素敵ですvvその点、この作品での炎の向こう側で戸惑った顔をする若旦那!ごちそう様です。 カーマインさんも純粋に格好いいです。何かこう、原点を思い出した気がします。 ロリらせてる場合じゃないんですよ綺月さん(サイアク) ・・・・・・見習います。もう少し原作を意識したいと思います。何だか反省会のようになってきました。 はい、ではもうこのような原点を思い返させて下さるような素敵SS!有難うございました。女主もいつか拝見したい次第です(殴) ちょっと今少々立て込んでおりますので少し落ち着きましてから改めて御礼をしたいと思います。では〜。 |
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