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(罪びとの祈り) 風が吹く、人々の些細な営み、生きるということ、死ぬということ。 そのすべてを飲み込んで・・・かわらずに。 いっそ、その姿は無情だ。 その感じが「救世の騎士」に似ていると思うときがある。 自分の命が消える瞬間でさえ ただ、あるがままを受け入れたような瞳で消えていったお前に。 魔道王ヴェンツェルの脅威が去り、人々は平和に暮らしているよ。 ・・・表向きには、 正直に言おう。 人間は愚かだ、マイトレーヤ、お前が守った価値などないほどに。 故国を追放されて、はや半年・・・。 俺は、「反逆の騎士」という、称号を得た。 なんとなく、あの方の墓標のような時空制御塔から離れがたくて、迷いの森の南に庵を建てた。 ランザックとローザリア、そしてバーンシュタインの国境の近くだ。 ・・・最近、きな臭いうわさばかりが流れてくる。 曰く、「新しいローザリアの王は、好色な上に好戦的。自分の孫より若いような娘を回りにはべらせながら、 どうやって隣国に戦いを挑むかを考えている。」とか 曰く、「バーンシュタインの新しい大臣は、改革を声高に叫び宮廷を貴族・文官派と平民・軍部派とに、二分にしてしまったとか。」 曰く、「ランザックの王族は、未だにスキャンダルと、足の引っ張り合いで王を決めていない」とか。 どちらを向いても民衆から不満がいつ飛び出てもおかしくない。 ・・・面白いことに、ローランディアの王と、バーンシュタインの大臣は、同じ人物の名の下に開戦と改革を叫ぶのだそうだ。 すなわち、「今は亡き、マイトレーヤ殿の理想のために。」 と。 ・・・望むはずがない、お前なら。 領土の拡大や、過激な平和運動。 そんなことは望むはずがない。 友としてより、敵としての時間のほうが長かった俺だが。 それでも、・・・判るつもりだ。 お前は。 ただ、周りにいる気心を許した仲間や暴力に抵抗するすべを持たない人々を守るための絶対の盾。 強きものに虐げられ、嘆くことしかできぬ弱者のための剣。 そのためだけに強くなり。 己が血を吐き倒れそうでも、仲間の無事を喜ぶ者。 ならば、お前の望む理想とは、人間が・・・いや違うな。 この大地に満ちる命が、その尊厳を冒されること無く、それぞれに生きてゆける。 そんな世界を望むはずだ。 天に希望が、地に喜びが満ちるような。 だからこそ、お前はあの時パワーストーンによる延命を拒んだのだろう? その反動を恐れるがゆえに。 なあ、マイトレーヤ。 たとえお前が、異形の神の創った人間のレプリカでも、お前ほど人間らしい優しさをもった者などそうは居ない。 だから。 もし、神と呼ばれるものが居るなら。 たとえ、それが異形の神であったとしても。 祈らずにはいられない。 「与えてください、もう一度」 我ながら、むしの良すぎる願いだと思う。 自分のような罪人の願いなど、聞き入れられるはずも無いと思う。 それでも。 祈らずにはいられない。 「闇を払う銀の光、導きの金の翼を持った、貴方の一人子を。」 再び訪れた乱世、天には絶望が、地には嘆きが満ちている。 「そして教えてくれ、俺たちにもう一度。」 与えられた、ぬるま湯のような平和よりも、この大陸に暮らす人々の一人一人が、自覚を持って立ち上がり、 守ろうとするからこそ、平和は尊いものになるのだということを。 「信じさせてくれ、もう一度。」 どんなに深い絶望の闇の中にでも、希望という名の光は灯るのだということを。 風が吹く、人々の些細な日常の営みや、生や、死を飲み込み。 大地に希望を、天に祈りを届けるために。 To next えーと、ドラえもんに有りましたよね、「もしも電話ボックス」あの世界です。 GLVをやっていて思いついたネタです。 GLVは家の兄も好きなのですが、家の兄と、私が好きなEDが。 あの、「ラミィに見送られて逝く」EDなのです。 それで、つい思いついてしまいました。 すみません、綺月様、皆様。 お目汚しでございました。 m(_)m ←土下座します、許してください。 ▽ 管理人戯言 きゃあああああ〜、アーさん独白ですvvv こういう何だか優しく語り掛けるようなアーさんって大好きです。しかも幸薄いと尚良し!(良くねえ) あと祈るアーさんって言うのも好きですね。普段神様なんて信じていなそうなだけに。 それだけ想いが強いって事ですか。ああ素敵、悩殺されてしまいます。マイトレーヤ君ラブなアーさんがとにかく良いのです。 やはりグロランはアー主が最高です。アー主万歳!←何一人で盛り上がってる さてさて「もしもボックス」の世界な主人公君が命を落としてしまうお話でありますが後編があるのですよ。はい。 前半が重いだけに後半は恐らくにやけが止まらなくなることでしょう、フフフ(だから恐いっつーの) というわけで綺月の戯言も後編に続くのです。 |
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