世界迷作劇場―赤ずきん―

GLキャラで赤ずきんをやってみました。
何というかもう、色々やりすぎた感がありますがキャストを見て
見るか見ないか決めてみて下さいませ(痛)

赤ずきん:カーマイン
狼:アーネスト
おばあさん:オスカー
お母さん:サンドラ様
狩人:ジュリアン
ナビ&ツッコミ:管理人
+α

この面子で構いませんという心の広い貴女は下へスクロール!


















世界迷作劇場 ―赤ずきん―




#01
昔ある所に赤ずきんという少年少女がおりました。
赤ずきんは漆黒の髪に白磁の肌、双色に輝く瞳が艶のあるいわゆる美少女であったため、娘大好きな母、サンドラは滅多な
ことでは赤ずきんを家から出しませんでした。しかしどう見たって自分より年下で健康そうな祖母が病気で伏せっているため、
仕方なく赤ずきんをお見舞いに行かせることにしました。見舞いの品には祖母の大好きな赤ワインとケーキ(合うのかコレ)を
持たせ、心配性なサンドラは赤ずきんに言い聞かせるように忠告します。

「良いですか。森の中で変な男がいたら直ぐに助けを呼ぶのですよ?」
「はい、判りました母さん」



──って道草するなって忠告じゃなかったんですっけサンドラさん?
まあ、ストーリーの進行上問題ないのでいいですけどね(いいのか!?)



素直な赤ずきんは母の忠告をしっかりと聞き入れ、足早に森の中へと駆けていきました。

「ああ、あの子可愛いから悪い虫が寄ってくるんじゃないかしら。心配だわ・・・・・」



──心配する所が違いますよサンドラさんって全然聞いてませんね。
もういーよいじけてやるぅ!!(脱兎)



#02
所変わって森の中へと入った赤ずきんは一匹の狼と出会います。
その狼は身の丈が180cmを超えており、短い銀髪が色素の薄い肌に映え、紅玉を砕いたような紅い瞳は狼と言うよりもまるで
野うさぎのような印象を与えていました。だからでしょうか。変な男には気をつけろという母の忠告も忘れ赤ずきんは緋眼の狼に
声を掛けていました。

「あの、狼さんこんにちは」


ぺこりと頭を下げ、顔を上げると赤ずきんは狼にふわりと花が咲いたように笑み、それに毒気を抜かれたのか鋭い眼差しを
していた狼は目を丸くしました。

「あ、ああ・・・・・・おまえ、こんな所で何をしている?」


この辺りは物騒だぞ?と言外に含ませながら言うと狼は恐がられないようにと若干瞳を和らげました。
対する赤ずきんは狼を恐いと思っていないのかにこにこと微笑みながらおばあさんの家へ見舞いに行くことを告げました。
それを聞いた見た目の割りに紳士で優しい狼はおばあさんへの見舞いに花を持っていくといい、と綺麗な花畑へと
案内してくれました。

「ありがとう、狼さん」
「・・・礼には及ばん」


ぶっきらぼうに言うと狼は赤ずきんと別れ、森の中へと帰っていきました。
しかしふとポケットに閉まっていたカンペ(笑)を見遣り。

「ああ、いかん。この後彼女の祖母を食わねばならんのか」


演劇と言うものが極めて苦手な狼は段取りのミス(赤ずきんとほのぼのしてしまったこと)に気づき急いで赤ずきんの
おばあさんの家へと向かいました。



──慌しいなあ、もう・・・。



#03
一方その頃赤ずきんの帰りを今か今かと待ちわびる母サンドラの元に一人の中世的な美貌の狩人がやって来ました。

「最近この森には性質の悪い狼がうろついていると聞いたのだがご存じないか?」
「いえ、でもどうしましょう。うちの娘が祖母の見舞いに森へと出かけているのに・・・・・・・」
「それは大変だ。私が見回って来ましょう」
「ええお願いします。でも息子娘の身に何かあった時は貴方を三途の川へと沈めてやりますから覚悟しておいて下さいね」
「はい・・・・・えっ!?」


何だか途中少し恐いことを言われた気がして狩人は素っ頓狂な声を上げるが、それに意を介した風もなく赤ずきんの母
サンドラは優美に笑み、多少混乱している狩人を森の中へと向わせました。

「何だか空恐ろしい台詞を聞いた気がするが・・・・・まさかあんなに美しいご婦人がそんなこと言うまい・・・・・・・」


半ば自己暗示を掛けるようにぶつぶつ呟きながら狩人は森を徘徊する狼を退治するために歩を進めました。




#04
更におばあさんの家へと場所を移すと、既に狼がおばあさんの家へと上がっている所でした。

「おまえに私怨はなくもないがストーリーの展開上食わねばならんので大人しくしていろ」
「なんだいそれ。人の家に上がっておいて第一声がそれかい!?君はどういう性格をしているんだ」
「煩い。俺はしっかり台本通りにやっている。おまえは黙ってさっさと食われろ」
「何で僕がこんなどっちかっていうとウサギみたいななりの狼に突然食べられなきゃならないのさ」
「だからそういう話なのだと言っているだろう。おまえ台本読んでないのか?」
「生憎僕はアーネスト君とは違って童話を読む趣味なんてないもん」
「貴様、言わせておけばベラベラと。もう我慢ならん・・・・斬る!!」
「出来るものならやってみるんだね」



──あれ・・・・何だか雲行きが怪しいね。
もうちゃんと台本通りにやってくれないと困るなあ。
と、ここで助っ人参上!



『お前たち一体何をしているんだ』
「「こ、この声はリシャール様!?」」
『よもやお前たちは与えられた職務(?)すらこなせん程無能なのか?』
「「も、申し訳ありません」」
『判ったらさっさと台本通りやれ』
「「御意」」



──天の声のおかげで何とか台本通り行きそうです。
という訳でオスカーさんおばあさんパクッと食われちゃって下さい。



「・・・・・う、いくら台本通りとはいえおまえを食らうのは遠慮したいものだな」
「僕だって遠慮したいよ・・・・」
「まあ、話の展開には逆らえん・・・・・・・・(溜息)」


ぱく ゴックン



──何とか狼さんはおばあさんを食べてくれたようです。
しかしあの口で一体どうやって人間一人を丸呑みできるんでしょうね、ねー狼さん?



「俺が知るか」



──あらら、何だかご機嫌斜めですね。
これ以上刺激しないうちに先に進めましょう。



という訳でおばあさんを丸呑みした狼は彼女に化けてここに見舞いに来る赤ずきんを待ち伏せることにしました。
それから数分後両腕いっぱいの花を抱えた赤ずきんが戸を叩いて家の中へと入ってきました。

「おばあさん、赤ずきんです」
「おお、赤ずきんよく来たね。こちらへおいで」


言われて素直な赤ずきんはおばあさんの眠るベッドの近くへと身を寄せました。

「おばあさん具合が悪いの?何だか耳がいつもより大きいみたいだけど」
「・・・・・これはおまえの声がよく聞こえるようにさ」
「目も、何だか鋭いみたいだし」
「おまえの姿がよく見えるようにだよ」
「それに口だって何だか大きいみたい・・・・」
「これはおまえを・・・・・・・」


言葉を不自然に切ったおばあさんを訝しみ赤ずきんが身を乗り出すと狼は赤ずきんの細い腕を取って、自分の元へ引き寄せ、
赤ずきんの耳へ直接声を落としました。

「これはおまえを食べるために、だ」
「・・・・・・・・!」


赤ずきんが身の危険を感じて身体を捩って逃げようとするのを許さず狼は彼女の華奢な身体をベッドの上押し付け、
白い首筋へと牙(あんのか?)を向けようとした所に。


ドカン ドタ バタン!

「ちょっと待てー!!!」
「「!」」


荒い音を立てて颯爽と狩人登場!
整った白い面にくっきりと青筋を浮かべて今にも手にしたライフル銃の引き金を引かんばかりの勢いです。
流石の狼さんも一瞬身を強張らせますが、ロクな目に合わないのは慣れっこなのか直ぐに憮然とした表情を取り戻します。

「・・・・・・・何だ」
「『何だ』じゃない!貴様マイ=ロードに何て不埒な真似をするんだ!!」
「な、不埒だと!?」
「マイ=ロードに馬乗りになっておきながら不埒でないと言い切れるのか!?」
「・・・・・・・・ぐっ(だが俺は台本通りにやっているのに)」
「・・・・・・・・?(何を言い争ってるんだ二人は)←鈍い」



──何だか皆さん暴走気味ですね。(特にジュリアさん)



「・・・・何だったら決着をつけてもいいんだぞライエル」
「望むところだ。表に出ろジュリアン」
「・・・・・・・・おい、二人とも・・・・・・・・・」
「「おまえは黙ってろ!」」
「・・・・・・・・・ハイ」



──あーあ、結局決闘ですか。
何ていうかお互いもう完全に素ですね。



何だかんだで狩人と狼はタイマン勝負をすることになったらしくその賭け対象はどうやら赤ずきんのようです。
ちなみに本人には了承を得てません。(キッパリ)

「はぁ、何であの二人はこんなに仲悪いんだろ。人が折角女装を耐えてここまでやってきたっていうのに」
「おや、気付いてないのかい?案外鈍いね君も」
「オスカー?君、ライエルに食べられたことになってるんじゃないのか?」
「いやー、何か楽しそうな展開になって来たから出て来ちゃったv」
「・・・・・・・・・・・・(俺は楽しくない)」



──え、面白がられても困るんですが。
とにかく勝負始めちゃって下さい。



「騎士の本分は剣!先に一本取った方が勝ちだ」
「行くぞ」


ガキィィン



──お、勝負が始まりました。冷静に考えればアーネストの方が有利のはずなのですがジュリアも修羅の如き闘志と
執念で何故か互角の戦いを展開しております。これは長期戦になる模様。



「いやー、やってるねー」
「何で君はそんなに落ち着いてるんだオスカー」
「えー、止めたってどうせいらぬ火の粉被るだけだしねぇ。好きにやらせとけばいいんじゃない?」
「そういうものか?」
「そういうものだよ」



──こっちはこっちでマイペースですね。
もう皆さんお好きにどうぞって感じです。(とほほ)



「ん〜、長引きそうだなぁ。ここは漁夫の利と行かせて貰いますか♪」
「・・・・・・・・・は?」
「だから抜け駆けさせて貰おうかなって言ってるのv」
「「何っ!?」」


とここで勝負で周りが見えなくなっていたはずの狩人と狼が凄い形相で振り返ります。
対する食われて狼の腹の中にいるはずのおばあさんはそんな二人を見ても平然としています。
ただ新たな火種に賭け対像である赤ずきんだけが慌てます。

「リーヴス、貴様マイ=ロードに何をするつもりだ!」
「カーマインに余計な手出しはさせないぞオスカー」
「ふーん、二人とも凄い地獄耳だね。何ならここで決着つけちゃう?」



──オスカーも加わり混戦模様です。
それ以前に話の趣旨がどんどん変わってます。
どうにかして下さい。



「・・・・・・・もう、俺どうしたらいいんだ?」



#ED
一人取り残された赤ずきんはぽつっと呟いて彼らの動向を見守り続けました。
結局この三人の戦いは翌朝までに及び、朝日が照る頃には三人が三人ともぼろぼろとなり、それを見守っていた赤ずきんも
最終的に朝帰りすることになったため、後できっちりとサンドラ様に朝帰りした理由を事細かに説明させられ、その原因を作った
アーネスト、オスカー、ジュリア共々延々と1十時間に及ぶ長い説教をされるハメになるのでした。

「うう、こんなことになるんだったら初めから台本通りにやってればよかった〜」
「言うな空しくなるだろう・・・・・・」
「もっと忍耐力をつけねば・・・・」
「俺としたことが・・・・・・・(脱力)」
「ちょっとそこ!まだお説教は終わってませんよ!」
「「「「・・・・・ハイ」」」」


ああやっぱりサンドラ様は最強だと四人は同時に盛大に大きな溜息を吐いたのでした。






よく判らないまま終わる。






◆言い訳◆

なんじゃこりゃぁぁ!!
これって赤ずきん!?メルヘン!!?企画!!!?
ああもう訳が判りません〜〜!
メルヘンネタは今度から止めましょう。(賢明な判断)

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