30000打超え記念企画。
グロランキャラで(学園モノ版)で御伽話に挑戦!であります。
え、そのネタ前にも見た?気のせいです。
しかも今後やらないって言ってたって?見間違いじゃないですか?
・・・・・そろそろ言い訳が苦しくなって来ました。
それでは下のキャスティングを見て読むか読まぬか決めて下さいませ。
◆世界迷作劇場ー白雪姫ー◆
白雪姫:カーマイン=フォルスマイヤー
王子(笑):アーネスト=ライエル
継母:オスカー=リーヴス
鏡の精:リシャール=バーンシュタイン
狩人:ジュリア=ダグラス
小人:ウェイン シャロ ハンス アリエータ ルイセ ミーシャ エリオット
ナビ&突っ込み:管理人
読むぜ!という方はスクロールプリーズ。
前フリ
〜リシャール・アーネスト・オスカー編〜
リ:「三万打御礼企画という事でインペリアル学園&グロー学園合同演劇をする事になった(というかした)」
ア:「・・・・・・・はあ、演劇ですか」
オ:「ぶ、アーネスト演技・・・・・見物だねそれは」
ア:「・・・・・・早死にしたいのか、オスカー」
オ:「だって君絶対そういうの苦手でしょ?私生活でも表情ないくらいだし?」
ア:「・・・・・・・うぐっ(痛いところをついてくるなコイツ)」
オ:「あ〜楽しみvあ、ところで会長演目は?」
リ:「白雪姫だ」
オ:「白雪姫って事は姫は管理人の趣味からいって(←バラすな)カーマインですよね。じゃあ僕、王子希望☆」
リ:「不可。」
オ:「な、何でですか!?」
リ:「いや、お前は継母役だからな」
オ:「はい!?」
リ:「いや〜、継母役お前くらいしか適任がいなくてな。判るか?これはむしろ名誉な事なんだぞ?」
オ:「・・・・・・・・・(絶対嘘だ)」
リ:「ちなみに私は鏡の精だ。他の連中は大体小人だな。あとはジュリアンが狩人」
オ:「・・・・・・・・では王子は誰が?」
リ:「ああ、一応タッパがあるし(こじつけ)、ルックスだけなら上等のアーネストに任せる」
ア:「は、俺がですか?(今非常に失礼な事を言われたような気がするのだが・・・・)」
オ:「な、何でアーネストなんですか。僕の方が紳士で気高くて王子にぴったりなのに。やはり管理人の陰謀ですか?」
リ:「(どうしたらこんなにふてぶてしい自信家になれるのだろう・・・・)」
オ:「ちょっと会長、聞いてるんですか!?」
リ:「まあまあ・・・・アーネストは幸薄いからな。偶には得をしてもいいだろう?(主な原因はお前だし)」
オ:「そんなの納得いきません!」
リ:「仕方ない。耳を貸せ」
オ:「・・・・・・・・・・・・?」
ゴニョゴニョゴニョ
リ:「・・・・・・・・・・という事があったんだ。どうだ、可哀想だろう?というかむしろ哀れだろう?」
オ:「ま、まさかそんな事があっただなんて・・・・・・・(絶句)」
ア:「(・・・・・一体何を言ったんだ会長は・・・・・・・・・・)」
オ:「アーネスト、今まで結構酷い事してきてゴメンね?ホント知らなかったんだ君がそんなに不幸だったなんて」
ア:「(本当に何を言ったのだろう・・・・・・というか俺の不幸の8割以上の原因がお前なのだが・・・・・・)」
オ:「アーネスト、僕は君の事応援してるから!くじけちゃダメだよ、ガンバ!」
ア:「・・・・・・・あ、ああ(き、気色悪い)」
一体リシャール会長はオスカーに何を吹き込んだのでしょうか。
でも何だかお話が纏まったようなので以下、本文の始まりであります(やっとかい)
〜世界迷作劇場:白雪姫〜
昔々あるところに白雪姫という名の世にも美しい姫君がおりました。
肌は白く、髪は滑らかな黒曜石を思わせる漆黒、紅の唇が優しく弧を描こうものなら、男女問わず即ノックアウトして
しまうであろうパーフェクトな美貌の持ち主です。しかも大変な器量よしとあって姫は誰からも愛されていました。
ただ一人を除いて。
「これ、白雪!私は喉が渇いてるんだ。早く井戸から水を汲んで来てくれないか!?」
「は、はいお継母様」
「3分以内だからね。さっさとおし!」
「は、はい・・・・」
継母に強く言われて姫は桶を抱えて、城外に広がる迷いの森へと水を汲みに行きました。
水など女中にでもいえば即座に持ってくるであろう筈なのに、継母は白雪姫への嫌がらせの為に毎回姫に外の森へ
水を汲ませに行かせるのでした。そんな最近の子供でもしない愛らしい姫への苛めっぷりに国民も城の家臣も皆腹を
立てていましたが、以前継母に皆で総攻撃を掛けて清々しいほどに返り討ちに遭ってしまった為、滅多な事では逆らえ
なくなってしまっていたのでした。
「ふぁ〜あ、姫いびりも飽きてきたよ、何か面白い事ないもんかね〜」
豪奢なソファにどっかりと腰掛け、足を組んで、継母は雑誌を読みながらクルクルと自身の紫髪を弄ったりしながら
白雪姫の帰りを待ちました。
――他にやる事ないのかお前は。つか嫌がってた割りにノリノリだねオスカーさん。
3分後。
「お、お継母様、白雪ただ今戻りました」
ぜーぜーと息を切らし、女性の腕には重過ぎるであろう量の水が入った桶をさっと差し出す。
対する継母、遅れた場合のペナルティを鼻歌交じりで考えていたのにそれが無駄になって若干不満そうです。
「(チッ、絶対間に合わないと思ったのに)」
「あの、お継母様・・・・・?」
「水が汲めたのならお前に用はありまっせ〜ん。早く出てお行き」
「あ・・・・・はい、分かりました」
何故こうも自分に対し継母は冷たいのだろう、そう考えて白雪姫はきっと自分自身に悪い所があるのだろうと継母を
責めるような事はしませんでした。
――よくよく良く出来た娘さんです。むしろ私が嫁に欲しいです(言ってろ)
「あ〜、ホントに暇だね。何かする事ないかねえ・・・・っと。お、面白いもの発見☆」
白雪姫を部屋から追い出した継母は先程と同じ姿勢で雑誌を読んでいると通販(笑)のページで変わったものを発見
したようです。
「真実を語る"魔法の鏡"、ね。美しい私にぴったりな鏡じゃないかv」
これで自分の美しさを白雪姫はおろか国中の者たちに知らしめる事が出来る、と継母は浮かれ気分で通販の取り寄せを
しました。ところで国政はどうなっているんでしょうね。ここの国の国民が可哀想です(本当にな)
3日後。
「あ、来た来た。さっそく試してみましょうかね」
頼んでいた通販の鏡が届き、オスカー継母は等身大の鏡を壁に取り付け、腰に手を当てながら鏡に向かってこう
言いました。
「鏡よ、鏡。世界で一番美しいのは誰かな?」
鏡に向かって独り言を言う姿は非常に不気味でしたが、次の瞬間その継母の声に返った返事があった為ある程度正当化されます。声の主はどうやら鏡に住む精霊か何からしく、蜜色の髪に、大きな碧眼、しかしどこか高貴な印象を受ける少年の姿を
していて・・・・。
「・・・・・・・ん、何だお前が次の主か。頭の軽そうな奴だな・・・・」
前言撤回、ただの高慢な不遜君のようです。
「ほっほう、その主様に随分な口を利くんだねvこの鏡、木っ端微塵にしてもいいんだよ?」
「・・・・・・・・う゛っ」
スチャっとハンマーを鏡の精に見せ付ける継母。普段ならば立場は逆なのに、っと鏡の精役のリシャールがこっそり頬の
右下に青筋浮かべちゃったりしてますが、まあ気にせず先に進みますv(いいのか)
「わ、分かった・・・・・で、何が訊きたいんだ、言ってみろ」
「だから〜世界で一番美しいのは誰かって訊いてるの!」
「・・・・・・・・そりゃ、白雪姫に決まってるだろう。見て分からんのか?」
「・・・・・・・・・・あ゛あっ!?」
「あ、いや・・・・その・・・・・お、お前もなかなか綺麗だとは思うがやはりその、白雪姫が一番・・・・・だな?」
スパッと語る主義な鏡の精も、継母のただならぬ迫力に怯えて控えめに言い直しました。それでも不機嫌が治るわけでも
なく、継母は冥い微笑を浮かべぼそりと。
「ふ、ふふふ・・・・ならば邪魔な白雪を抹殺してくれる・・・・ふ、ふふふふ」
「お、おい・・・・・・・・」
「何か文句でも?」
「・・・・・・・・い、いや・・・・・・(恐ろしい奴だ)」
これ見よがしにハンマーを鏡の精の眼前に晒しながら継母は怖い顔つきで睨んできます。それゆえ、流石に肝が
据わった、とかいつも冷静な、とか言われているリシャール鏡の精も怒り狂う継母に何も言えないのでした。
白雪姫抹殺を心に誓った美の鬼・継母はさっそく白雪姫を城の外へと追い出し、自分の手駒である狩人に白雪姫の命を
狙わせます。
「いいかい、確実に白雪の息の根を止めるんだよ?」
「・・・・・・・・・・・・(お前の息の根を止めてやりたいわ)」
「今・・・君、何か悪い事考えなかったジュリアン?」
「まさか。お后様、気のせいです」
「そう?ならいいけど・・・・あ、失敗したらすんごい事になるから」
「・・・・はっ(すんごい事って何だろうか・・・・・・いや、考えるのやめよう・・・・・)」
表向き継母に従うフリをした狩人でしたが、基本的にこの国の者は白雪姫の味方なので、当然狩人も白雪姫を逃がそうと
行動します。姫にある程度の水と食料を与え、森の奥深くにある温厚な小人の家へと逃げる事を勧めました。
「いいですか、姫。絶対に城に戻ってはいけませんよ?」
「は、はい・・・・でも私を逃がしてしまって君は大丈夫なの、ジュリアン?」
「フッ、マイ=ロード姫の為ならばこの命落とそうとも後悔はありません」←マジだこの人
「ジュリアン・・・・・(ジーン)」
「さあ姫、私に構わず早くお逃げなさい」
「ありがとう、この恩は忘れないからね」
森の中へと逃げていく白雪姫の背をめっさイイ笑顔で見送りながら狩人はこれから後の事を考えて少し憂鬱になり
ました。果たして狩人の明日はあるのでしょうか。神のみぞ知る、という事にしておいていいですか?(訊くな)
「え、っとジュリアンが言ってた小人の家ってこの辺かな・・・?」
簡易な地図を片手に白雪姫は迷いの森の中を2.3日彷徨いました。ドレスやヒールのせいでとても歩きづらかったのですが
自分を逃がしてくれた狩人の為にも休まず歩き続け、今やっとそれらしき小屋の前に着きました。
それはキノコのような形をした可愛らしい小屋で、白雪姫は数回ノックをして返事が返ってこなかった為、留守なのかと
仕方なくドアの付近に腰掛けて待ちました。
それから数時間後。
どうやら外仕事をしていたらしい小人が帰って来たようです。ドアの付近にちょこんと腰掛ける美麗なお姫様の姿に皆
目を丸くし、あるものは自分の頬を抓ったり、またあるものは何故か隣りの人間の顔を殴ったり(何で)、とにかく混乱して
いたようであわあわしていると、白雪姫の方から声を掛けてきました。
「あの、ここに住んでる小人さんって君たちの事かな?」
「あ、あの、は、はいえっと俺は小人のリーダーのウェインって言います////」
白雪姫のあまりの美しさに緊張した小人のリーダーがドモる一方で彼の隣りに立つ銀髪の少女がギロリとウェインを
睨みつけ、
「ちょっと隊長!相手が美人だからってあんまりデレデレしないで下さい!」
怒鳴ったかと思えばウェインの腹にキツイ一撃を繰り出しました。モロに喰らったウェインはゴフッと呻き、腹を押さえて
地面に蹲ってしまいました。かなりダメージを受けた模様です。ピクリともしません。
「ちょ、師匠大丈夫!?シャロ、いくらなんでもやりすぎだよ〜」
「うるさいわね、ハンス。大丈夫よ死なない程度には加減したから」
「し、死なない程度って・・・・あっ、ちょっと師匠泡吹いてるよ!?アリエータ、キュアかけて!」
「え、ははははい!ウェイン、しっかりして(混乱気味)」
「ちょ、アリエータさんそれ、キュアじゃなくてファイアアローじゃ・・・・・・」
「え、何か言ったルイセちゃん?」
「ちょっ、詠唱の途中でよそ見したら危ないですよアリエータさん!すぐに発動を停止して下さい」
「え、なあに?エリオット君。あ、詠唱完了しました(戦闘時風)」
「キャーッ!ハンス君、ウェインさん連れて早く逃げないと〜」
「え、え、えっ!?」
ゴガン(ファイアアローLV.9発動)
「し、師匠〜!???」
「ありゃりゃ〜黒焦げだあっ」
「んもー、黒焦げだあっじゃないよミーシャ、ウェインさんなんか原形留めてないよどうしよう・・・・」
「だ、大丈夫だよルイセちゃん。この話一応ギャグテイストらしいから死人は出ないって」
「(そういう問題じゃないと思うんだけど・・・・・)」
「あ、あの〜・・・・・・」
何だかよく判らない目まぐるしい展開についていけなかった白雪姫が控えめに声を掛けると、小人たちは自分たちの足元で
ミディアムレアなカンジになっているウェインをそれはそれは綺麗さっぱり無視して白雪姫と会話し出しました。
「あ、すみませんお見苦しい所をお見せしちゃって」
「え、それはいいけど・・・・・そのウェイン、だっけ?大丈夫なの?」
「あ、はい大丈夫です。それより立ち話もなんですから中に入って下さい」
先程リーダーはウェインだと言っていましたが、実質のリーダーはどうやらシャロという小人のようです。焦げたウェインを
引き摺ってシャロは小屋の中へと白雪姫を招きました。他の小人たちもそれに付いて小屋の中へと入ります。
それから白雪姫は継母の元から逃げて来たのだと小人たちに説明する事にし、話を聞いた小人たちは可哀想な白雪姫を
かくまってあげる事にしました。
それから何日も白雪姫と小人たちは一緒に生活し、もともと性格のいい白雪姫は小人たちにとってなくてはならない
アイドル(笑)となっていきました。彼らは仲良く料理をしたり(一部ド下手)、歌を歌ったりと楽しい生活を続けていましたが、
そんな幸せな時間もある日突然終わりを告げます。
なんと鏡の精のお告げで白雪姫が生きている事を知った継母が小人が留守なのを見計らって直接白雪姫に手を下しに
来たのです。コンコンとドアを叩く音がし、誰だろうと白雪姫は覗き穴から客人の顔を確かめますが捨て身なほどに誰だかよく
判らん怪しい格好をした継母に白雪姫は気付く事もなく、小人たちに散々誰が来てもドアを開けては
いけないよと言われたのに、白雪姫はまさか継母ではないだろうとドアを開けてしまいました。
「やあ、美しいお嬢さん。りんごなどいかがかね?私が誠心誠意魂(怨念の間違い)を込めて作ったから美味しいよ?」
「え、でも・・・・知らない人から物を貰うのはいけないって、昔母が言ってましたし・・・・」
「(・・・チッ)大丈夫大丈夫v最近は知らない人でもいい人多いしそれとも何?君は私を信じられないって言うの?」
「え、いえそんな事は・・・・・・」
「いや、いいんだよどうせ私なんか怪しいし?信用なんて出来ないよね・・・・」
「・・・・・・・・・あ・・・・そんな事ないです、頂きます」
「(かかった)」
心優しい白雪姫を良く知る継母は当然白雪姫の操作の仕方も熟知しており、いじいじと哀しそうな表情を浮かべ、
まんまと白雪姫にじっくりことこと毒で煮込んだりんごを食べさせる事に成功しました。
「・・・・・・・・うっ」
パタン
一口りんごをかじった白雪姫は苦しそうに呻いてそのまま地面に倒れ伏してしまいました。
「あっはっはっはっ、大成功!これで世界で一番美しいのはこの僕私〜♪」
フンフンと鼻歌を歌いながら継母は城へと帰っていきました。それから暫くして小人たちが帰ってくると、ドア付近で白雪姫は
倒れており、色々と手を尽くしましたが白雪姫は二度と目を醒ます事はありませんでした。
「うわ〜ん、なんで死んじゃったの白雪姫〜」
「もう、隊長がトロトロ作業してるから帰りが遅くなってこんな事態になったんですよ!?」
「ええっ、俺のせいなのか!??」
「もう、二人ともやめなよ。白雪姫が可哀想じゃんか〜」
えんえんと泣きながら小人たちは白雪姫をガラスの棺に横たわらせました。手を組んで安らかな表情を浮かべる姫は
まるでただ眠っているように見え、小人たちはひょっとしたら息を吹き返すのではないかと思い、なかなか姫の傍から離れる事が
出来ませんでした。するとそこに、ぐるっと棺の周りを囲んだ7人の小人という妙なシチュエーションを通りすがりに見かけて
不思議に思ったらしい一人の青年が近づいてきます。銀の短髪に紅い瞳のとても背の高い青年で、馬を横に連れ、そして白の
ロングコートに蒼いマントを羽織った井出たちはまるで王子様のよう。彼の存在に気付いた小人は一斉に棺への道を開けました。
「お前たち、一体何をしているんだ」
「あ、あの実は白雪姫が死んでしまったんです」
「白雪姫?ああ、あの自分勝手な継母女王がふんぞり返ってる国の第一王女か」
「あ、あのでも白雪姫まだ死んでるようには見えなくて、あの、貴方には姫を救う事は出来ませんか?」
「俺に?無理だな俺は医者でも何でもない、ただの王子だしな」
「王子様なんですか?」
「・・・・・・・・・見えないか?」
「ぎ、ぎりぎり?」
「・・・・・・・・・・・(ギリギリなのか)」←ちょっとショック
小人のリーダーと話しながら王子はふととある事に気が付きます。
「ところでその姫は何で死んだんだ?」
「あ、この毒りんごを食べてしまったようで・・・・」
「なら吐き出させればいいんじゃないか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・あ、それお願い出来ますか?俺たちじゃちょっと小さくて役に立たないかもだし」
「・・・・・・・それは構わんがあまり手荒に扱うわけにもいかないしな・・・・」
「(手荒にって・・・・何する気なんだろうコノヒト)」
ちょっとこの王子に頼むのは危険な香りがするとウェインが思い始めた頃、今まで静かだった妄想娘ミーシャが嬉々と
喚きます。
「はいはーい、提案で〜す。ここは何かの御伽噺みたいに王子様がお姫様にキスすればいいと思います〜」
「・・・・・・・・・・・・・俺が?」
「そうそう、だってこの手の話では定番だし〜、結構絵になると思うしv(←こっちがメインだ)」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・まあ、何もしないよりマシ・・・・か?」
あまりにも期待した目でミーシャが見つめてくるので、王子もこれ以上妙な要求をされる前にと白雪姫の方へ近づきます。
そこで王子、初めて白雪姫の顔を見ました(今更か)
「(・・・・・・・・・・不味い、かなり好みだ)」
白雪姫が思っていた以上に美人だった為、王子様は微妙に途惑いは隠せません。
棺の箱を開け、白雪姫の漆黒の長い前髪をそっと梳いてゆっくりと顔を近づけます。二人の距離はあと数センチ、という
ところで王子の頭に鞘つきの剣がクリーン☆ヒット!
ごんっ!
「〜〜〜っ」
「ちょ、王子様大丈夫ですか?」
「い、一体どこから!??」
かなりいい具合に頭に当たったので王子様はなかなか復活出来ません。頭を抱えてその場に座り込んでしまいました。
「く、一体誰が剣なんて投げて来た・・・・・・」
半分涙目になりつつも王子はキョロキョロと辺りを見渡すと、そこには鏡の精、というかリシャールに羽交い絞めにされてる
猛り狂ったジュリアンの姿があって。
「あ、アーネスト、貴様、私のマイ=ロードになんて事を!羨ましいぞ」←ちょっと本音出てる
「じゅ、ジュリアン落ち着かんか、これはあくまで演技なのだぞ。いちいち目くじら立てるなんて大人気ない」
「会長は黙ってて下さい。マイ=ロードは誰にも汚されない私だけの聖域なんです〜!!!」
「アホか。私がこの劇にいくら金を使っていると思ってるんだ。そう簡単に邪魔はさせぬぞ」
「そんな生々しい話を持ち出さないでくれないですか会長!」
「あ〜、女とは思えん力だな。おい。アーネストさっさとしてED迎えろ。私の体が保たん」
「え、さっさとしろ言われましても・・・・・・え?え?」
「んも〜、とっろいな〜アーネストは。君が出来ないなら僕がしようか?」
「な、オスカー!?お前、継母役だろ!?何関係のないところに登場してるんだ」
「それ言ったら狩人も鏡の精もそうじゃないか。いいんだよ、とにかく絵になれば誰がしてもv」
「お前、この劇の根底を覆すような発言は止めろ」
「大体、君は王子って柄じゃないんだよ。やっぱり僕がやるべきだったよ」
「お前、はっきり言って継母役かなりお似合いだったぞ?しかもかなり乗り気でやってたじゃないか!」
「はあっ?何言ってるの。僕はただ人一倍完璧主義なだけなの!」
「嘘つけ、かなり楽しそうだったぞ!」
もう皆さんは気が付いているでしょうか。この劇、既に修正が効かないほどぶち壊れているという事に。
そして大人気なく言い争いをしている大人たちに年少組みの小人たちはただただ遠い目をしていて。
「ねえ、これいつになったら終わるのかな・・・・?」
「さあ?永遠に続くんじゃないの・・・・?」
「全く、どっちが子供何だかさっぱり分かりませんね」
「もう、私たち先に帰っちゃおうか」
「お兄様〜、起きて下さい、もう帰りましょ〜」
「え・・・・終わったのか?なんか待ち時間長くて本当に寝ちゃってたよ」
「あはは〜お兄様ったらお茶目〜☆」
――結局、いつまでも収束のつかなそうな執行部4人組を置いて他のメンバーはさっさと幕引きしてしまったのでした。
おまけ
「あれ、カーマインたちは?」
「・・・・・・小人連中ももういないぞ・・・・・・」
「っていうかもう幕引かれてるし」
「俺たち争い損か・・・・・・」
「・・・・・・・・・・みたい」
「アーネスト、貴様殺してやる〜!!!」
「ちょ、アーネスト、オスカーこいつをどうにかしろ!」
「・・・・・・・・・・・ジュリアン、物凄い暴れっぷりだね」
「俺はもう二度と演劇なんて御免だ・・・・・・・」
「うわ〜君と意見が合うなんてちょっと虫唾が走るんだけど〜」
「・・・・・・・・そんなに花畑が見たいのか?」
「見せれるものならねv」
「・・・・・・・その言葉、後悔するなよ?」
「ま、そういう事はまずジュリアンをどうにかしてから言うんだね」
「!??」
「はー、はー、やっと・・・・振り切ってきたぞ、アーネスト。覚悟はいいか?」
「ちょ、会長ゲヴェルの力があるんですからもう少し頑張って下さいよって・・・うあっ」
「安心しろ、苦しむ事なくあの世に逝かせてやるから」
「ちょ、ジュリアン!?お、落ち着け!??」
「じゃ、アーネストせいぜい頑張ってね〜」
「あ、オスカー、貴様一応親友だろ!?た、助・・・・だああ〜!!」
「観念しろ、アーネスト!」
「・・・・・・この面子で何かしようと思う方が間違いだったのか?」←今更気付く奴
もう終わっとけ。
◆言い訳◆
またやってしまいました。そして登場人物、当サイト、最高人数であります。
途中から誰が誰だか分からなくなってました。ちなみにシンデレラにしてたらシンデレラ役は
アーネスト、継母オスカー、王子カーマインというあり得ないキャスティングになる所でした。
もしそっちも見たいという奇特な方がいらっしゃれば調子こいて書くかもしれません(痛)
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