大分遅くなりましたが漸く四万打御礼企画完了致しました。
何だかもう前二作以上に色々やっちゃった感が強いんで、アイタタターな出来です。
気付いたらサンドラ様とかティピとか・・・・まあルイセ以外のフォルスマイヤー家の方々が
サイダーみたいにはじけてます(どんな例えだ)

そして終盤あまりにも長くなってしまった為、急激に管理人がやる気なくしてます(言うな)
それでよろしければ下のキャスティングも含め、心の準備をしてからスクロールして下さいませ。


シンデレラ配役

シンデレラ:アーネスト(この時点で痛い)
継母:オスカー
義姉:ジュリア
魔法使い:ティピ
王子:カーマイン
女王陛下:サンドラ
ナレーション:管理人(ちゃっかりいるな)


このメンツでオッケーイという素敵なお方、くりくりスクロールして下さいませ。
















〜世界迷作劇場 シンデレラ編〜







昔々あるところに美しい・・・・・・・・・・・・・・いやいや嘘はいけないよねやっぱ・・・・・・というわけで正直に言って
妙にガタイのいい、顔は端整ですが女の子というには非常に無理のある、シンデレラと呼ばれる青年少女が
おりました。銀の髪に緋色の瞳はよしとして、不自然なまでに広い肩に高すぎる背のせいで、密かに
「あれは絶対男だろう」などと街中で噂が飛び交ったり、父の再婚相手の継母やその娘にいびり倒されるなど
そうとう可哀想な人生を送っていますが、それでも毎日一生懸命に生きているいたいけな子です。
ちょっと高圧的で無愛想ですが根はいい子なのでどなたか幸せにしてやって下さい、とうっかり本編に関係ない
事をしゃべってしまうほど可哀想な子です。え、もうそろそろ紹介はいいですか?じゃあさっさと本編へ進みます。



****

それはシンデレラの暮らす国の王子様が間もなく十八歳の誕生日を迎える事が全ての始まりでした。

「三日後には貴方の誕生日ですね、カーマイン」
「・・・・・・・・・そうですね、それが何か?」

華やかな王室で女王様と王子様は特設高級掘りごたつで蜜柑を口にしながら世間話をしておりました(オーイ)

「・・・・・・・・もう十八ですし、そろそろお嫁さんが欲しいと思いませんか?というか思いなさい
「は?命令形ですか。嫌ですよそんなメンドクサイ・・・・・・」
「嫌とは言わせません。というかもう貴方の誕生日に合わせてお嫁さん探し決行☆ですから」
「はあー!?ちょ、何を突然変な事言ってるんですか母さん」
陛下と言いなさい、陛下と。エリオット君とカブりますけど」
「エリオット君って誰ですかー!??(知らない設定です)」
「とにかくもう決定ですから」
「事後承諾にも程がありますよ陛下ー!!←律儀」

そんなこんなで王子の誕生日に王子のお嫁さん探しが決行となる事に決まりました(適当だな)
女王陛下が一人盛り上がっている頃、シンデレラはというと・・・・・・・・・・

「はあ、何で俺・・・・いや私がこんな格好で継母と義姉に屈せねばならないんだ・・・・・・」

せこせこと継母に命じられた通り、屋敷のモップ掛けをしながらシンデレラは盛大に今の状況に溜息を吐きました。
ちなみに「割烹着とメイド服どっちがいい?」と尋ねられてコンマ一秒で割烹着を選んだのはいいんですが、
それはそれで居た堪れないものがあると彼女が嘆いている事も補足しておきます(せんでいい)
それはそれでよしとして毎日のように我侭を言われて流石に我慢気質なシンデレラも色々限界が見えてきました。
白すぎる額にはうっすらと青筋を標準装備してたりします。それでも何とか堪えるシンデレラ。
何故なら一度それでキレて口で言うのもおぞましいくらい酷い仕打ちを受けたからです。継母たちに屈し、労働する
彼女の後姿は思わず涙が出てしまう程寂しげでした(痛い、いたーい)
しかしそんな彼女の元にも心躍る朗報が入ってきます。

曰く。
「三日後王城で舞踏会という名の名目の王子の花嫁選びを行います。
一般参加も可なので若い娘さんたちは目一杯メイクアップして来て下さい」
と。

え、何?知性の欠片もない?・・・・・・まあ、それは置いときましてそんな城からの報せに一応女の子という設定の
シンデレラも胸ときめかせます。むしろシンデレラは王子にメロメロです!(いいから)

「一般参加可・・・・・・・・という事は俺・・・・・いや私も行けるという事だな」

手はテキパキと動かしつつ、掃除の合間に窓から見える王城を眺めたり、と明らかに興味津々です。
が、しかし意地悪な継母たちはそんなシンデレラの考えなどお見通しのようでわざとシンデレラが城に行けないよう、
無理難題を押し付けます。

「シンデレラ、舞踏会までに僕・・・・いや、私たちのドレスを作るんだよ」
「誰にも負けない、綺麗且つ斬新なものを作れ」
「んな、素人にそんなもの作れるはずが・・・・」
あん?私たちに逆らおうってのかい?
「母に逆らう者は私の刀の錆になってもらうが」
・・・・・・・・・・・が・・・・・・・がんばり・・・・・ま・・・・・す・・・・・・・

流石に無理が過ぎると一度は反抗したシンデレラでしたが、継母オスカーと義姉ジュリアのあまりにも恐ろしい雰囲気に
気圧されて大人しくいう事を聞くはめになりました。その後もちょこちょこと小言を言われたり、用事を増やされたりと
シンデレラのテンションはジェットコースター並みに急速に低下していきます。

「はあ・・・・ハンドメイドは得意だが・・・・・・流石にドレスなんぞ作れるか・・・・・・」

と言いつつも何とか参考書とにらめっこしながらシンデレラはドレスを作っていきます。

チクチクチクチク

「・・・・・・いくら何でも三日で二着はプロでも無理だろ・・・・・」

独り言が多いのは性格か気を紛らわせる為か定かではありませんが、そんな調子で三日目の朝までこの作業を続けます。
ちなみに不眠不休、健気過ぎて泣けてきます。

チクチクチクチク・・・・・グサッ

「・・・・・・・・痛っ、い、いかん血が・・・・・・!!」

どうやら針で指を刺した模様。

「・・・・・まずい、これでは血染めのドレスに・・・・・いっそこういうデザインなんですって言い張ってみるか?」

いや、それは無理でしょう。

「・・・・・・・時間もないのにどうする・・・・・・・・・・・・・・逃げるか」

やっと完成が見えてきたドレスに血を滴らせてしまったシンデレラはおろおろと慌て出し、終いには十字架を持って
「命だけは・・・・・」と祈り始める次第です。よっぽど以前継母たちに酷い目に合わされたのでしょう。しかしそんな祈りが
通じたのかシンデレラの前に救いの手が伸ばされます。
パアーッと不自然なくらい突然目の前が光ったかと思うと、次の瞬間シンデレラの前に手乗りサイズの小さな生き物が
現れました。

「はぁーい☆アタシ、魔法使いティピ!よっろしく〜」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」
「だっ・かっ・らー、アタシは魔法使いティピ!分かった!?」
「・・・・・・・あ、ああ・・・・・・・・で、魔法使いティピとやら・・・・・・・・・何の用だ」
「えっとねー、シンデレラがあまりにも可哀想で見てられなかったから幸せをおすそ分けしてあげようと思ってv」

にこにこ悪気ない笑みでクリティカル☆に痛いところを突いてくるピンクの生き物を一瞬床に投げつけたい衝動に駆られた
ものの懸命に平静を保とうとするシンデレラ。声が震えそうになるのも我慢してただ、静かに。

「・・・・・・そ、れで・・・・・具体的には、何を・・・・・・?」
「ん、そーねぇ、何したらいいか分かんないから何かお願い事してみて。大体の事は叶えてあっげるー」
「・・・・・・・・そうか。では、継母と義姉を抹殺してくれ
「ちょ、そんなブラックなのは無理!もっとソフトでささやかなのにしてよー!!」
・・・・・・・・・・・・・ち、使えない奴だな
「ちょっとちょと、キャラ変わっちゃってるよぉー!!?」
「・・・・・・・煩いな。人間、いつもいつも同じ態度でいられると思うな」
「いや、開き直られても・・・・・あー、もーまどろっこしー!!とにかくドレス!ドレス作ってあげるから!」
「何!?そんな事出来るのか・・・・・思ったより役に立つな・・・・・」
「いちいちウルサーイ!!えーと、シャランラ シャランラー、ドレスよ出来ろー!!」
「・・・・・・・・・・・そのネタ・・・・・・・古くないか・・・・・・・・・・・」

魔法使いティピが一昔前の魔女っ娘ネタを披露するとそこには綺麗且つ斬新なドレスが二着現れました。

「・・・・本当に出来るんだな」
「あははーアタシすごーい。あ、でもシンデレラの分も作った方が良かった?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」
「え、王子様に会いたいんじゃないの?」
「いや・・・・・それはそうだが・・・・・・俺・・・・・いや私にドレスを着ろと・・・・・・?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・年末特番の仮装大賞みたいでいーんじゃない?(半笑い)」
「・・・・・・・・・・・・・今日の夕飯は妖精の酢漬けかな・・・・・・・・・・」
「酢漬・・・!??・・・・・・・・ごめんなさい、嘘です、すみませんでした」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・うーん、いっそ男のカッコで行く?」
「女という設定なんだが・・・・・・・・・・」
「いやいやいや、女装なんてしたら泣く子も黙るって!」
「・・・・・・・・・・・・・・・ふう、やはり妖精の竜田揚げの方がいいか・・・・・・・・・」
「たつ・・・・・・!!結局食うの!?ダメダメ!そういう生々しい事言っちゃあ!大丈夫だって宝塚の人は男装もするよ!?」
「・・・・・・・それは違うと思うが・・・・・・まあドレスを着るよりはマシか・・・・・・」
「あいよー(ただそれじゃあ王子様のお嫁さんにはなれないケド)」
「・・・・・・・・・・・・・・・・今、何か言ったか?」
「いーえ、何も」
「取り敢えずドレスを継母たちに届けてくる」
「いってらっしゃーい」

意気揚々とシンデレラを見送る魔法使いティピ。本当はもっと軽く流すつもりだったのに思ったより長くなって
しまったというのはまあ・・・・・・・・見なかった事に(あちゃー)



*****

「・・・・・・・・・・・・・・・げ、本当に完成させてやんの」
「(げ、って何だげ、ってー!!)」

魔法使いに作らせたドレスを継母に献上(・・・)すると露骨に嫌な顔をされました。めげるな、シンデレラ。
もうシンデレラと呼ぶ時点でイジメなような気もしますがとにかく頑張れシンデレラ。

「・・・・ふう、ま、出来なかった時は君の部屋で偶然見つけた赤裸々☆日記を国中にコピーして
ばら撒こうと思ってたんだけど・・・・・・・・・ちゃんと完成させたみたいだから仕方なく我慢してあげる」
「(あ・・・・危なかった。というか人の日記盗むな・・・・・・)」
「・・・・・・折角愛剣にお前の血を吸わせてやれるかと思っていたんだが・・・・・・・・残念だ」
「(怖い事言うなー!!)」

継母と義姉にシンデレラは心の中で激しくツッコミを入れました。口に出して言わないのは言った後の惨劇を
見たくないからです。

「まあ、僕・・・・・・ゴホン。私たちはこれから城に行ってくるけど、シンデレラは留守番だからね」
「・・・・・・・余計な事をしようものなら・・・・・・・・・斬る」
「(何だか物騒ー!!)」

美麗な見た目とは異なり剣を振りかざす義姉の姿にシンデレラは大きな体躯を小動物のように震わしていましたが、
二人の姿が消えるとパンパンと執事を呼ぶ貴婦人のように両手を鳴らしました。

「おい、魔法使い出番だ」
「はいはーい、てか犬みたいに呼ばないでよ!」
「・・・・・・・・似たようなものだろう」
「犬に言われる筋合いはなーい!!・・・あ、すみません、口が滑りました。
だからその・・・・睨まないで下さい。えーと、シャランラ シャランラー(二回目)シンデレラを男前に変身ー!」
「・・・・・・男前ってお前・・・・・あ、服装が変わってる・・・・」
「よーし、シンデレラ!もういい加減長くなってきたから色々すっ飛ばして城に行くわよー!」
「・・・・・・・・・内部事情をさらっとばらすな・・・・・・・」

そんなわけで男装(あれ?)したシンデレラ(むしろ真の姿だ)は色々賑わっている王城の舞踏会兼王子の
花嫁選びの会場へ向かうのでした。




*****

そして会場の玉座では。

「・・・・・うーん、いないですねぇ。こう、私の胸にキュンとくるようなパンチ効いた娘・・・・・」
「・・・・結婚させられるのは俺・・・・いえ私なのに何故貴女が選んでいるんですか、陛下」
「何を言うんです。嫁姑関係は円満でなければいけません。というかそこらの女に貴方をあげる気ありませんから」
「ならこんな事企画しなきゃいいじゃないですか」
「仕方ないでしょう。貴方の義妹(こっちが本当の娘だけど)が貴方と結婚したいとか
言い出す前に決めなければ!むしろ娘にやるくらいなら私が貴方と結婚します!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・変な事言わないで下さい・・・・陛下・・・・・・・・」


国中の娘たちが王子にアピールしようと色々頑張っていましたが、どの娘も女王陛下に気に入られなかった為、
なかなか王子お嫁さんが決まりません。

「なんかもう・・・・いい加減だるいんですが、陛下」
「そうですね・・・・・・私も飽きてきま・・・・・あ、あれは・・・・・・・」
「どうしました?あれ、男の人がいる・・・・」
「カーマイン、決めました。あの銀髪の男性・・・・・彼を婿に取りなさい」
「は?陛下の?」
「いいえ、貴方のです」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」
「専業主夫という言葉を知ってますか?最近では婿が嫁の代わりに家事をするんです」
「いえ・・・・それは知ってますが・・・・・・・・・何?俺をにする気なんですか??」
「画的にはOK!だと思いますよ、私」
「(・・・・・・・どうしよう、この人本気だ)」

会場に遅れて到着したシンデレラは思いっきり女王陛下の心を捕えました。もう無意味な程に。
そうとは知らないシンデレラは、遠目に王子の見目麗しい姿を見てそれだけで既に満足気味です。

「・・・・・・噂通りに綺麗で小さい・・・・・・可愛い・・・・・・」

やたら長身なシンデレラにとっては殆どの者が小さくて可愛いと感じられますが、それでも王子は別格のようです。
白い頬を真っ赤にして王子に見惚れております。でもシンデレラは可愛くありません(酷)
そうしてシンデレラが一人悦って(悦る言うな)いるところ王座では女王陛下がノリノリになっています。

「もう、面倒だから結婚しちゃいなさい」
「な、何言ってんですかー!向こうも男同士なんて嫌に決まってるじゃないですか」
「・・・・・・カーマイン、性別を気にしていたら駄目ですよ、今の世は男女平等社会です」
「いや、それも判ってますけど・・・・・・・何か違いませんか!?」
「ホホホ、どんなに嫌がってもこの国の最高権力者はこの私です。
というわけでカーマイン、声を掛けて来なさい。これは女王陛下の勅令です」
「・・・・・・・・・クッ、卑怯だ」

女王陛下の権力の前に王子は成す術もなく勅令通りシンデレラに声を掛けに行きました。しかしその際大勢の
娘たちに取り囲まれて・・・・・・まあ、てんやわんやの大騒ぎですよ(適当すぎるだろ・・・・・)

「ちょ、離し・・・・・・!!だ、誰か助け・・・・・!!」

普段はか弱い娘さんたちも群れとなれば話は別で。王子はあっという間に人込みに埋もれて身動きが取れなく
なってしまいました。さあ、お膳だては済みました。シンデレラの出番です。今こそその馬鹿力を発揮して下さい。

「・・・・・・っ、王子大丈夫ですか!?」

押し寄せる女性を柔らかく押しのけながらシンデレラは王子の救助を始めます。そしてやっとの事揉みくちゃに
されている王子の手をシンデレラが掴み引き摺り上げると王子はあまりの恐ろしさで半泣き状態でした。

「・・・・・あ、あの・・・・・・王子、大丈夫ですか・・・・?」
「・・・・・・・・・・あ・・・・・・・はい・・・・ありがと・・・・・・」
「王子がご無事で何よりです」
「・・・・・・・・・・・・・・・・ッ」

ふわりとシンデレラが微笑むと王子は所謂危機的状況だと助けてくれた相手が五割り増し素敵に見える病(病なのか)に
かかってしまっている為、シンデレラをとても気に入ってしまい、次の瞬間。

「・・・・・・・あの・・・・結婚して下さい」
「・・・・・・・・・・・・・・・・ッ!!??」

何故かシンデレラにプロポーズしてしまっていました。その様子に女王陛下はご満悦、娘たちはきゃあきゃあ騒ぎ、
今の今まですっかり忘れられていた継母と義姉はハンカチを噛み締め悔しがりました。そして作者サイドもそろそろ
限界が近いのでガラスの靴エピソードとかオチとかすッ飛ばしてもうフツーに王子とシンデレラを結婚させる事にしました(長)
そんなこんなで半ば作為的に結婚し(させられ)た王子とシンデレラは末永く幸せに暮らしましたとさ。




もう、色々ごめんなさい、終わります。






すみません全然御礼になってません。むしろ尻切れとんぼもいいとこです。
本当に次こそは違う事やろうvと真に決意させてくれました。無駄に長くてすみません。
こんな無計画サイトではございますが今後も宜しくお願い致します。
それでは四万打、有難うございました〜(あ、逃げた!)

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